脳出血の薬(治療薬と予防薬)

脳出血の治療には、幾つかの目的ごとに薬が使われます。また快復後の予後治療や、再発を防ぐ予防目的でも、薬を使われる事があります。

脳出血が起きてしまった患者に対しては、血圧を下げる薬と、場合によっては出血を止める止血剤が投与されます。また症状によっては、脳のむくみを取る「抗脳浮腫薬」というものが処方される場合もあるようです。但し止血剤には血液凝固の作用があるので、血圧の上昇を招く恐れがあります。

私の場合、症状が軽く自然治癒が見込まれた事と、脳出血発症後も血圧が高かった(上が180以上、下も140とか)ことから、止血剤はリスクが高いという事で使われませんでした。そして血圧を下げる薬、ディオバンとアムロジピンという二種類の薬を処方され、飲んでいました。ディオバンは80mgを1錠、アムロジピンは2.5mgを2錠というのが一日の処方量で、調べてみるとごく一般的な高血圧抑制の薬と処方量なようです。この薬の効果で、血圧は上が140台~下が100台位まで低下し、脳出血から回復する事が出来ました。

ちなみに退院後も、定期的に通院して経過観察と共に、ディオバン80mgとアムロジピン2.5mg×2錠を毎日飲み続けていました。血圧が低位安定すると、薬を止める事も可能だそうです。

血圧の薬(降圧剤)は必要ないという暴論

一方、私は処方されませんでしたが、脳出血の再発を予防する薬もあるようで、自分で勉強したのでついでにメモっておきます。関連;脳出血の予防法

脳出血などの脳卒中全般の予防薬としては、ワーファリンという抗血栓薬が有名なようです。ワーファリンは半世紀以上前から使われている伝統的な薬で、血液が凝固して血栓になるのを防ぐ作用があります。脳卒中や心筋梗塞の予防薬として、長く使われてきた実績があります。

抗血栓薬はワーファリンの独占市場のような状態だったようですが、2011年よりプラザキサ、2012年にはイグザレルト、という他の薬も登場しました。ワーファリンが食事制限(ビタミンKの取りすぎが御法度)があるのに対し、プラザキサは腎機能が低下していると出血しやすくなる、などそれぞれ異なる副作用があり、また人によって効きやすい薬は異なるので、医師が経過を見ながら試す使い方が必要となります。但し、薬の選択肢が増える事は、患者にとってありがたい話なので、予防薬が増えるのは歓迎したいです。

なお、上記で紹介した脳出血関連の薬は、全て医療用医薬品(医者の処方箋が必要な薬)であり、ドラッグストア等で勝手に購入できる「一般薬」では、脳出血の治療薬は無論、血圧を下げる薬というのも売られていません。一応、漢方薬の中には、血圧を下げる効果があるというものもドラッグストアで売られていますが、保険がきかないので非常に高額なのがネックです。トクホに指定されている飲料の「アミールS」なども、高血圧の解消に良いとされており、私も飲み続けていますが、こちらは医薬品ではないため、気休め程度、効果があるのかは良く分かりません。