脳出血の予防法

脳出血は、ある日突然血管が切れてしまう病気です。私のように、外傷もなく、何の前兆もない状況から、突然発症する可能性もある、恐ろしい病気です。血管の強さは遺伝性があるという説もあり、私がそうであったように、両親や祖父母など、家計で脳卒中になった人がいる場合、貴方もそうなってしまう危険因子が潜んでいると考えられます。
では脳出血を発症しないための予防法はあるのでしょうか?脳出血という病気自体が、そのメカニズムが100%解明されている訳ではないので、完全な予防方法は存在しません。しかし、血管が切れる訳ですから、血管の強さ(柔軟性)や詰まってないか(動脈硬化)、そして高血圧が原因となる可能性が高いことは、疑いようがありません。よって、脳出血(脳卒中)を発症してしまう確率を下げる方法は、いくつか考えられます。

まず薬による脳出血の予防ですが、抗血栓薬というのが有効性が高いのですが、医師の処方箋が必要な医薬品で、ほとんどの場合脳出血や心筋梗塞の経験者に出され、発症していない患者に処方されることはあまりないそうです。詳しくは脳出血の薬(治療薬と予防薬)へ。

ということで、薬以外で自力で予防できる方法を紹介しておきます。血管研究の権威であり、テレビや雑誌などで度々紹介されている医師の池谷敏郎氏によると、脳卒中や心筋梗塞などの原因となる「動脈硬化」の要因は、喫煙・高血圧・脂質代謝異常・高血糖の順だそうです。特に、危険因子の筆頭に挙げられているのが「喫煙」です。

たばこが健康にとって悪害であることは100%間違いのない事実で、これを否定する医学博士など何処にも居ません。たばこは、金を浪費して不健康を買い、更に周りに迷惑をかける(煙や口臭)という、人間にとって最低最悪の愚行です。喫煙車の人は、脳出血の予防というだけでなく、人として、今すぐ禁煙すべきです。

逆に、動脈硬化のリスクを下げる行いとして、池谷医師は適度な運動を挙げています。ウォーキングなどの有酸素運動は、第二の心臓とも言われるふくらはぎの血流を良くするそうで、血圧を下げる効果が確認されています。逆に、ボディビルダーのような激しい筋トレは、血圧を上げてしまいます。スポーツジムなどで無理なくマイペースに有酸素運動を行う習慣を付ければ、脳出血の予防に有効だといえます。

食事からの予防法として、池谷氏は青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)が良いと紹介しています。EPAは血管内皮細胞の炎症を鎮め、膜でコーティングする作用があり、これが脳出血を予防する効果があるようです。EPAが含まれているサプリメントやトクホ飲料も発売されているので、魚嫌いの人はこれらを活用する事が、予防で重要になるでしょう。
鯖缶にはEPAが多いが塩分に注意が必要!
他にはショウガなども、身体を温めて血圧を下げる効果があり、脳出血の予防に効果的と言われています。特に一度脳出血になった人は、再発予防のために血圧コントロールが重要になりますから、塩分を控える食事が重要になります。塩っ気が少ない味付けだと物足りなく感じるので、ショウガなどを味付けに活用して、上手に減塩するのが賢い予防法ですね。