カリウム摂取して血圧を下げる方法と副作用

血圧を下げる効果のあるとされる栄養素の一つに、カリウムがあります。高血圧になる原因としてよく知られているのが、過剰な塩分の摂取です。人間の体は、体内の塩分濃度を一定に保つ働きがあり、塩分量が多くなると、濃度を薄めるために血液中に水分を多く含むようになります。その増えた血液が血管を押し広げるため、血圧が上昇してしまうのです。そういった問題を解決出来る栄養素が、カリウムです。カリウムには、体内の余分な塩分を排出する働きがあるためです。それに加え、抹消血管を広げる効果もあり、高血圧の予防効果は高いと考えられます。

カリウムを多く含む食材は、大豆・サツマイモ・ブロッコリー・ほうれん草・昆布・ひじき・牡蠣・シイタケ・アーモンド・りんご・バナナなど、様々です。ですが、カリウムは熱や水で失われてしまう性質があるので、出来るだけ生で摂取することが望ましいです。りんごやバナナなどは生で食べられますし、季節や場所を問わず、1年中安価で入手出来る食物ですのでオススメです。

特にお勧めはバナナです。カリウムの1日摂取量の目安は成人男子で2500mg、高血圧の予防には3500mgが理想とされていますが、バナナ一本でおよそ400~500mgが含まれていますので、効率よくカリウムを摂取できる方法です。

しかし、果物はあくまでデザート的な食べ物であり、これを毎日三食続けるというのは大変です。また、糖分も多く摂取することになるので、肥満に繋がってしまう恐れもあります。この解決策として、普段食べている白米を玄米や五穀米に変えたり、パンをライ麦パンにするといった方法が考えられます。精白する前の穀物には、カリウムが多く含まれているのです。実際には、上記の野菜や果物に比べると、カリウム量は少ないのですが、毎食口にすることを考えれば、相当な量のカリウムが摂取出来るはずです。

他には、サプリメントでカリウムを摂取する方法も考えられます。しかし2つほど問題点があり、まずカリウムのサプリメントはミネラルの中でもマイナーな栄養素なためか、通常のドラッグストアでは売っていません。私も都心や郊外など何軒ものドラッグストアをまわってみましたが、カルシウムサプリは何処でも売っていますがカリウムのサプリメントを置いている店は一件もありませんでした。

もう一つの問題は、カリウムは沢山取れば良いという栄養素ではなく(そもそもカリウムは金属の一種です)、過剰摂取すると危険な副作用もあります。腎臓に問題を抱えている人は、必要以上に大量のカリウムを摂取すると、高カリウム血症を引き起こして、かえって血圧を上昇させてしまう可能性があります。また高カリウム血症は、不整脈など重篤な症状を起こすこともあるので、非常に危険な病気です。ですからサプリメントで補う方法は、飲み過ぎたりすると副作用の方が大きく、むしろそこまでする必要は無いかも知れません。

私もネットでカリウムサプリを取り寄せようか迷いましたが、副作用の危険性を考えて、バナナを多めに食べるくらいでOKだろうということで止めました。